簡単に絵を動かす!手描きアニメーション制作ソフトおすすめ8選

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こんにちは!広告会社でデザイナーをしている、『かじゅう』と申します。

「自分で描いた絵を動かしてみたい」「簡単に手描きアニメを作ってみたい」

そんな風に思ったことはありませんか?

最近は、デジタル作画の普及に伴い、複雑な設定や専門知識がない初心者でも手軽にアニメーション制作にチャレンジできるソフトが増えてきました。

この記事では、Photoshop、Procreate、Fresco、CLIP STUDIO PAINTといった代表的なソフトを中心に、タイムライン機能やアニメーション機能の有無、価格、動作環境、サポート体制などを比較検討し、それぞれのソフトの特徴をわかりやすく紹介します。

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手描きアニメ制作ソフトを選ぶポイント

アニメーションが制作できるツールと言っても、制作方法や使用感、作画機能などが異なっています。photoshopのように、元々はアニメ制作ソフトではないがアニメーション機能があるものやアニメ制作に特化したツールなどが存在します。

では、どのような点を考慮して選択すればいいのでしょうか。この項目では、手描きアニメ制作ソフトを選ぶ際のポイントを解説します。

1. タイムライン機能

アニメーション制作において、タイムライン機能は必須です。 フレームの追加、削除、並び替え、時間調整などが直感的に行えるか、使いやすさを確認しましょう。

タイムライン上で、フレームの再生速度や表示方法を細かく調整できるソフトを選ぶと、よりスムーズに作業を進めることができます。

2. 作画機能

快適に描画できるかどうかは、アニメーション制作の効率に直結する重要なポイントです。 特にブラシの種類については、ソフトにあらかじめ用意されているブラシの種類や質はもちろん、自分で自由にブラシを作成できるかどうかも重要なポイントです。

筆圧感知の精度、手ブレ補正機能などは大抵のソフトに標準搭載されていますが、実際に体験版などで試してみることをおすすめします。

3. オニオンスキン機能

オニオンスキン機能とは、前後のフレーム(コマ)を半透明で表示する機能です。

アニメーターが原画や作画をする時に、前に描いたイラストと今描いているイラストを交互にペラペラめくりながら動きを確認している様子を思い浮かべてみてください。 オニオンスキン機能は、まさにそのデジタル版です。

作画において、前に描いたイラストを確認しながら次のコマを描くのは必須です。 オニオンスキン機能の表示・非表示、表示するフレーム数、色の変更など、細かく設定できるソフトを選びましょう。

4. 価格

アニメーション制作ソフトは、無料で使えるものや有料のものがあります。無料ソフトの魅力は、なんといってもコストをかけずにアニメーション制作を始められる点です。

近年では無料でも高機能なソフトが増えてきており、初心者の方や趣味でアニメーション制作を楽しみたい方は気軽に試せる無料ソフトから始めてみるのもがおすすめです。

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手描きアニメーション制作ソフト一覧

1. Photoshop

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Photoshopは、画像編集やグラフィック制作機能が豊富な最も有名なツールですが、実は『アニメーション制作』にも使用できます。豊富なブラシセットやオリジナルブラシ作成が出来るのが特徴です。

タイムライン機能の他にフレーム(コマ撮り)アニメーションを作成できます。もちろんペンタブレットを使用した手描きのアニメーションを作成することができます。

▼主なアニメーション機能の特徴

  • タイムライン、フレームによるアニメ作成
  • 描画精度が高く描き心地が良い
  • オニオンスキン機能あり
こんな人におすすめ

アニメ制作だけでなく、画像編集など様々な用途でも使いたい方

2. Procreate

Procreateは、iPad向けのイラスト制作アプリですが、アニメーション制作機能も搭載しています。直感的な操作で、初心者でも簡単にアニメーションを作成できます。

アニメーション制作における機能自体は豊富ではありませんが、Appleペンシルを使用した滑らかな描画感が特徴です。何より、持ち運びが可能なiPadによるいつでもどこでもアニメーションを描ける点がポイントです。

▼主なアニメーション機能の特徴

  • フレームによるアニメ作成
  • レイヤーを駆使した複雑なアニメーション制作には慣れが必要
  • オニオンスキン機能あり
こんな人におすすめ

iPadやAppleペンシルを持っていて、手軽にアニメーションを作成したい

3. Fresco

Adobeが提供する描画・ペイントアプリです。Photoshopの描画関連のツールに特化しておりペイント、スケッチ、アニメーションを完全無料で制作できます。

Frescoは、ipadやiOS、Windows版で使用することができ、Photoshop以上に豊富なブラシがデフォルトで使用できます。また、Photoshopよりアニメーション機能が優れており、モーションパス通りにイラストを動かしたり、揺らしたり、跳ねさせたり、回転させたりの動きがワンタップで加えることができるのでおすすめです。

▼主なアニメーション機能の特徴

  • フレームによるアニメ作成
  • 簡単に動きを加えるモーションプリセットが豊富
  • オニオンスキン機能あり
こんな人におすすめ

Photoshopのような高機能な描画ツールを無料で使いたい方

4. CLIP STUDIO PAINT

CLIP STUDIO PAINTは、豊富なブラシ、コマ割り、アニメーション機能など、漫画・イラスト制作からアニメーション制作まで幅広く対応したプロも使用するイラスト制作ツールです。

一番の特徴は、滑らかな描き味で自分好みにカスタマイズすることが可能なことです。アニメ制作においても多機能でアニメーションスタジオでも使用されている程優秀なツールです。ただし、プロが使用するということは初心者が手軽に使用するには複雑なことは注意が必要です。

▼主なアニメーション機能の特徴

  • タイムラインパレットによるアニメ作成
  • ライトテーブルやオニオンスキンなど、本格的なアニメーション制作が可能
  • カメラワークなどの演出機能あり
こんな人におすすめ

本格的なアニメーション機能とイラスト制作どちらも行いたい方

5. OpenToonz

OpenToonzは、スタジオジブリが開発に携わったことでも知られる、フリーのアニメーションソフトです 。商用利用も可能なオープンソースソフトウェアで、豊富な機能とカスタマイズ性を備え、プロの現場でも使用されています。

プロの現場で使われるツールなため、アニメーション機能については、専門的なものが多く初心者向けではありません。しかし、日々機能がバージョンアップしているため、描画を助けてくれる機能やプロの現場で使われるツールを試してみたい方は使ってみても良いかもしれません。

▼主なアニメーション機能の特徴

  • 商用アニメーション制作にも耐えうる本格的な機能
  • エフェクト機能や、独自のパーティクルエフェクトシステムにより、多彩な表現が可能
  • プラグインSDKを用いて機能を拡張できる
こんな人におすすめ

本格的なテレビアニメのようなアニメーションを制作したい方

6. Krita

Kritaは、オープンソースで公開されている手描きアニメーションも作成できるペイントソフトです。Photoshopに似たようなのUIなので直感的に使用できると思います。また、日本語にも対応しており、日本語の公式マニュアルも用意されています。

アニメーション機能においても、オニオンスキン、タイムライン、フレーム管理など、手描きアニメーション制作に必要な機能が揃っています。

▼主なアニメーション機能の特徴

  • Photoshopに似たフレームによるアニメーション制作
  • キーフレーム間の動きをより細かく制御するグラフエディタ
  • イラストに特化したブラシプリセット
こんな人におすすめ

Photoshopの代替ツールになり無料で利用できるものを探している方

7. Toon Boom Animation

Toon Boom Animationは、世界中の大手アニメーションスタジオで採用されている、アニメーション制作の業界標準ソフトです。レイアウトやコンポジットコンポジット、着彩、エフェクトなど本格的なアニメ制作が可能です。

ツールや使用感は他のアニメ描画ツールとは異なり、まさにアニメーション制作の現場で使われる用語や機能が多いため、手軽に使用したい方には向かないかもしれません。

▼主なアニメーション機能の特徴

  • タイムシートおよびタイムラインベースのアニメ制作
  • キャラクターや小物を「リグ」(骨組み)で動かすパペットアニメーション
  • 風になびく髪や服の表現などが可能なデフォーマー機能
こんな人におすすめ

プロのアニメーターを目指している方

8. Pencil2D Animation

Pencil2D Animationは、シンプルで使いやすいインターフェースが特徴の、フリーのアニメーションソフトです。ベクターとラスターの両方の作画に対応しており、初心者にもおすすめです。

シンプルな機能設計で、低スペックのPCでも動作が軽快です。しかし、オニオンスキン機能やカメラやサウンドレイヤーなどアニメーションを手軽に描くためのツールは揃っています。公式サイトは英語ですが日本語でも利用可能です。

▼主なアニメーション機能の特徴

  • タイムラインベースのアニメーション
  • オニオンスキンの柔軟な設定
  • シンプルなカメラワークを作れるカメラレイヤー
こんな人におすすめ

シンプルで軽量なアニメーションソフトを探している方

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料金や対応OS別に比較するアニメーション制作ツール

この項目では、アニメーション制作ツールを料金や対応OSを比較した表を紹介します。

ソフトウェア名価格対応OS
Photoshop3,280 円/月からWindows, macOS
Procreate・買い切り: 2,000 円
・よりアニメ機能に特化したProcreateDreamsは、買い切り: 3,000 円
iPad
Fresco完全無料Windows 11 / Windows 10 / iOS 16 以降(iphone,iPad)
CLIP STUDIO PAINT・ダウンロード版 5,900円
・パッケージ版 8,000円
(より高機能版もあり)
Windows / macOS /スマホ / タブレット
(対応OSによるプラン料金の変動あり)
OpenToonz無料(オープンソース)Windows / macOS / Linux
Krita無料(有料版あり)Windows 8.1以降 / macOS 10.14 / Linux
Toon Boom Harmony月額 $28.50〜
(無料期間あり)
Windows 10 以降 / macOS 14.5 / macOS 13.6.7 /
macOS 12.7.3
Pencil2D無料Windows, macOS, Linux
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アニメーション制作におすすめなツールやアイテム

ツールやアプリを使った手描きアニメーション制作において、ソフトやツール以外にも以下のアイテムがあれば便利です。

ペンタブレット

ペンタブレットは、パソコンで絵を描く際に使用します。マウスよりも直感的に描画できるため、アニメーション制作には必須のアイテムと言えるでしょう。

液タブとの違いは、モニターサイズで作業出来ることと、安価なことです。液タブは大きいサイズは高価になり予算がかかります。イラスト以外にもデザインや映像編集などを行う方は、ペンタブレットを使うのが良いでしょう。

最近のペンタブレットは、安価でも筆圧感知に優れ反応速度も良いため無理に『Wacom Intuos Pro』などのプロ向けツールを買わなくても十分アニメ制作に使えます。

▼おすすめは、『ワコム ペンタブ One by Wacom Medium』です。wacom製で高性能ですが安価で購入可能です。(こちらは非ワイヤレス接続になります)

液タブ(液晶タブレット)

液タブは、液晶画面に直接描画できるペンタブレットです。紙に描くような感覚で描画できるため、より自然な線が描けます。より手書き感を重視する方は液タブがおすすめです。

また、液タブはサブモニターとしても利用できます。液タブでアニメーションを描き、メインモニターでイラスト資料や調べ物をするといった使い方もできます。

▼液タブは画面サイズが大きいほど作業スペースが広くなりますが、高価になります。サイズや性能面を考慮しておすすめは13~17インチです。

ペングローブ

ペングローブは、液タブやペンタブレットで描画する際に、手の摩擦を軽減するアイテムです。手の滑りが良くなり、線が描きやすくなります。

特に液晶タブレットやiPadを使用していると本体の熱や手の汗などによって画面が汚れ描き心地が悪くなります。ペングローブを使用すると軽減できる他、画面に触れる部分が指紋を拭き取りやすい生地となっているものもありおすすめです。

PCスタンド

PCスタンドは、主にノートパソコンの画面の高さを調整できるアイテムですが、液晶タブレットやiPadを使用してアニメーションを描く方は検討の余地ありです。

目線の高さに画面を合わせることで、姿勢が良くなり、長時間の作業でも疲れにくくなります。液タブやiPadを使う場合に画面が低すぎると描きづらい場合があるので、おすすめです。

▼おすすめは、『BoYata』から出ているスタンドです。液タブやiPadにもピッタリフィットするサイズ感です。高さ調整もできる上、しっかり画面位置が固定されるので描いているうちにスタンドが下がってくることもありません。デザインがシンプルでおしゃれなのもポイントです。

左手デバイス

左手デバイスは、キーボードの代わりに左手で操作するデバイスです。ショートカットキーなどを割り当てることで、作業効率をアップできます。

液タブやタブレットを使うと必ず「キーボードをどこに置こう?」と悩みます。左手デバイスであれば、液タブやタブレットの脇に配置できるためスムーズなキー操作が可能です。

▼多機能で、多くのキーを登録できる機器ほど高価になります。しかし、高価なものであっても使ってみて操作感が思っていたのとは違う場合があります。また、横に大きいサイズだとキーボードを横に置くのと変わらなくなるため、縦長のものが個人的にはおすすめです。

まとめ

無料で始めたい方は、『Fresco』がおすすめです。ただし、『Fresco』はレイヤーを多用した複雑な構成のアニメーション向けに作られておらずクオリティを求める方には物足りなくなるかもしれません。そういった方には、『Procreate Dreams』を次の選択肢としておすすめです。

プロのイラストレータを目指している方や、プロの現場で使われているツールに興味がある方は、『OpenToonz』や『Toon Boom Harmony』がおすすめです。『OpenToonz』は無料で利用できアニメーション制作機能も豊富なので、まずはこれを使ってみるのがいいでしょう。

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